概要
膨張材は、セメントと水との水和反応時に
エトリンガイト、水酸化カルシウムなどを生成し、
コンクリートやモルタルを膨張させる作用のある混和材料のことです。
「膨張剤」で検索するとベーキングパウダーがヒットしますね
いまさら訊けないお菓子のひみつ・・・
おもしろい記事(生地)が書けそうですね(笑)
おもしろい記事(生地)が書けそうですね(笑)
膨張材の規格
膨張材の品質は、JIS A 6202(コンクリート用膨張材)に規定されています。
項目 | 規定値 |
---|---|
酸化マグネシウム(%) | 5.0 以下 |
強熱減量(%) | 3.0 以下 |
全アルカリ(%) | 0.75 以下 |
塩化物イオン(%) | 0.05 以下 |
粉末度 比表面積(cm2/g) | 2000 以上 |
粉末度 1.2mmふるい残分(%) | 0.5 以下 |
凝結 始発(min) | 60 以上 |
凝結 終結(hour) | 10 以下 |
膨張性 材齢7日(%) | 0.025 以上 |
膨張性 材齢28日(%) | -0.015 以上 |
圧縮強さ 材齢3日(N/mm2) | 12.5 以上 |
圧縮強さ 材齢7日(N/mm2) | 22.5 以上 |
圧縮強さ 材齢28日(N/mm2) | 42.5 以上 |
膨張材の特徴
膨張過程におけるエトリンガイトや水酸化カルシウムの生成には
十分な水分が必要なため、材齢初期時には十分な湿潤養生が重要です。
コンクリート圧縮強度は、膨張材を使用しないコンクリート同程度です。
膨張材を混和したコンクリートを膨張コンクリートと呼びます。
膨張コンクリートの目的は大きく分けて二つあります。
収縮補償コンクリート
コンクリートの乾燥収縮や自己収縮を補償し
ひび割れを低減する目的で膨張材が使用されています。
ケミカルプレストレストコンクリート
膨張材の効果により引張鉄筋にプレストレスを掛けて
曲げひび割れ発生荷重を大きくさせます。
プレストレスを掛けて、部材全体に圧縮応力が作用する状況をつくり
曲げ応力が作用した際に、先行して作用させておいた圧縮力で引張力を相殺する
というプレストレストコンクリートの原理と比較して考えると
ケミカルプレストレストのメカニズムは、
サッパリよくわかりません(わたしの理解不足です)。
曲げ応力が作用した際に、先行して作用させておいた圧縮力で引張力を相殺する
というプレストレストコンクリートの原理と比較して考えると
ケミカルプレストレストのメカニズムは、
サッパリよくわかりません(わたしの理解不足です)。
膨張材はセメントに比べると風化しやすい特性があるので
保管には注意が必要です。